日本は70年代の終身雇用を維持するため、ずーーっと「職能給」制度を基本としてきました。仕事自体の評価で給与を決める加算式の「職務給」とちがい、「職能給」は勤続年数などで基本的な給与を決めて「仕事に問題があれば下げる」という減算式の形態です。
終身雇用を維持するにはこうした「完全横並び」の給与形態が必要だったわけですが、この原則の中で個人の給料をあげようとすると「手当」という形で付加していくしかありません。
で、高度成長期の親方日の丸な社会を突っ走ってきた人たちは「管理業務手当」という形でしかそれを思いつかなかったので、日本では「人より給料ほしければ管理職になるしかない」という先入観が根を張ってしまったのです。