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夏目漱石「文鳥」を読みはじめて 

夏目漱石「文鳥」を読んで

まず私の目に入ったのが、「伽藍のような書斎」という表現だ。伽藍とは寺院の建物のことであるが、「がらんどう」と書けば誰もいなくて広いという意味にもなる。秋の書斎に漱石が一人頬杖をついているのだ。絵になる。伽藍という言葉にもはや定まった意義はなく、伽藍のような書斎、として言葉は絵を持ったのだ。ここに文鳥の話が始まり、伽藍のような書斎自体が大きな鳥かごとなって揺れる。私は書き始め2行を読んだだけなのだが、ここまで引き込まれるのだ。最後まで楽しく読めるに違いないと思う。

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