才能で差がつくのって若いときだけで、最終的に到達する次元は、根気よくやってれば、そんなに大差ないんじゃないかなと思うんですよね。音楽であれ絵であれ、有限で選択肢は限られるので。
私は水木しげると手塚治虫をいつも比較するんですけど。鉄腕アトムとゲゲゲの鬼太郎だったら、私はゲゲゲの鬼太郎の方が画力でもストーリーでも上だと思いますよ。多分、水木しげるもそう思ってる。
別に、あせらなくても、ひとつずつクリアしていけば到達するゴールは同じ次元になる。構成する要素は、大体似てくる。
また、歳をとると筋肉や脳の瞬発力が落ちます。最後に残るのは「型」だけだと思います。この「型」にいかに近づけていくかの勝負。逆に、型からハミ出た部分は、歳をとればとるほどみっともなくなって、よくわかんない感じになると思います。40ぐらいって、その辺りの分岐点かなと思います。型を身につけて美しく昇華されていくか、逆に、若さで覆い隠されていたものが表に出てきちゃってみっともなくなるか。