銀行のシステムがどうしてボロボロなのか、上司と話をしてようやくわかったんです。
銀行のシステムがボロイのは、エンジニアのレベルがトモキさんより数段低いからそうなるわけではなくてですね。
物凄く古いデータベースをそのまま使って、それを複雑な方法で連携させているから最新化が難しいというのが上司の見立てです。

銀行のデータベースって、当然個人情報とお金のデータが入ってるわけですけど。これを「移行」させるのは怖くて誰も出来ないんですよ。一行でも消えたらとんでもない事件になりますよね。
安全を第一に考えると、データベースをそのまま活かして抽出するしかないんです。まあ、抽出したタイミングで新しいデータベースに移行させることはあるかもしれませんけど、でも、ずっと触らない預金もあると思うので、いずれにせよボロボロのDBはそのままキープすることになる。
システムの変更と、DBの移行を同時にはやれない。何かトラブルがあったときに、どちらが原因なのか切り分けができないから。

まあ、そんな感じでプロジェクトが難解になるのではないかというのが推測です。でもまあ、だったら中国はどうやったんだって話ですけど。