パソコンばかり使っていて実際に使う機会はなかったが、リンゴのマークが描かれていることで有名なアレだ。
「なんでこんなところにタブレットが……」
よくわからないまま、目の前にあるタブレットに手を触れた。
触ってみたものの何も起こらない。
もう一度、周りを見渡してみる。
高い木々に囲まれて空は見えないが、上からは光が降り注いでいる。木の隙間から何本もの光が地面を照らし、目の前にある台座のような白い柱にも光がさしている。
森の真ん中にぽっかりとあいた広場のようだが、周りには何もいる気配はない。
自分と目の前にある白い台座に置かれたタブレットしかこの場所にはいないように感じた。もう一度、タブレットに手を伸ばし、今度は持ち上げてみる。
タブレットは何も抵抗することなくすんなりと持ち上げることができた。重さも形も普通のタブレットだ。裏返してみるが、ロゴはない。
「まさかこんなところに置かれていて電源がついたりなんてことは……」
電源ボタンを押してみると、急に画面が文字を映し出した。
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ようこそ
ドイル様
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