「あのね、今、例の転生者がいるんだけど、ステータスを開いたら、全部数値を指定してくださいって書いてあるらしくって、どうしたらいいか聞こうと思って。」
どうやらこの世界にはステータスの専門家がいるようだ。
「ううん、レベルだけじゃなくて、体力とか魔力もだと思う。うん、聞いてみるね。ドイルさん、レベル以外も全部ですか?」
「そうだね。攻撃、防御、全部が選べるようになってるみたい。」
「やっぱり全部みたいです。どうしますか?え?オープン回線?わかりました。切り替えますね。」
立て込んでいるところを見ると、俺の数値設定、バグなのかな。
「あ〜もしもし、ドイルくん?聞こえますか?」
頭の中に声が響いた。男性の声だ。
どこかで聞いたことがある気がする。
「これは"メッセージ"の魔法です。遠くに居ても一度お会いした方となら誰とでも簡単に話せるので便利なんですよ。今はオープン回線で私の近くにいる人はお話できるようにしてありますので、そのまましゃべってください。」
ミコエルの解説を聞いて、声を返す。
「はい、俺がドイルです。聞こえてます。」
「初めまして、TOMOKI++です。」