爆発が起こった瞬間、咄嗟に両腕を顔の前でクロスして顔を守った。
強い爆風と衝撃。だが、不思議と痛みは感じなかった。元いた世界なら確実に即死であるほどの熱量だ。それなのに俺の身体は、何事も無かったかのように動かすことができる。
「やっぱりこの能力はチートだわ。」
ドイル
種族:人間
固有スキル:トランスモーフ、絶対管理者
レベル :92
経験値:33734325
所持金:100,000,000イェン
体力:7800(8000)
魔力:1500
攻撃:8600
防御:6700
敏捷:6200
状態:管理者権限、身体硬化
200ダメージを受けた。
煙が徐々に晴れていき、再び目の前の男が見えるようになる。
どうやら驚いているようだ。
そりゃそうだ。俺も驚いている。TNTと言えば、ダイナマイト級の爆発物。いくら身体硬化を使っていても腕の一本や二本吹き飛んでいても不思議はない。
しかし、やはり問答無用で力を使ってくる相手だ。話合いは難しい。
ここはひとつ、こちらから攻めていくことで活路を見出す作戦を……ドイルには力技で押し切る以外思いつかなかった。