アナザーストーリー side セレスティア1
"王国"の会議室。
10本の柱に支えられた天井は高く、円卓の机が中央に置かれている。円卓の周囲には、12個の装飾された椅子があり、中央には模様が描かれていた。
柱の一つ一つの前に光の玉が浮遊しており、明るい輝きを放っている。その光が天井まですべてを明るく照らしているらしい。
円卓の座席にはいくつか空席もある。
今日の会議には6名が参加していた。
「皆、よく集まってくれた。」
一人の男が口火を切った。簡素な服装はしているが、どことなく王者の風格を漂わせている。彼の言葉に反応して、全員がその場で立ち上がり、敬意を表する。
「この場は国の未来を話し合う場。そのような気遣いは無用だ。」
全員が座についたことを見計らって男は話を続ける。
「今日、皆に集まってもらったのは他でもない。先日出現した強大な魔物については聞き及んでいるかと思うが、加えて、クリスエス殿より報告のあった件等について、我が国の意見をまとめておくためである。それでは、まず情報官より報告を。」
「承りました。ファンド王。」
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