タダトモさんの言葉に驚きすぎて思わず声が出そうになった。
ぐへへPだって!?たしか試される大地に住んでる人だよな。よくボカロ丼で見る人だけど、あの人が王様か。あれ?ぐへへPはたしか、ということは王妃は……
しまった。また考え込んでしまった。
「初めて聞いたような表情をされていますから、やはりそういうことなのでしょうな。タダトモさん、少しだけこの国のことを教えてあげては?傷を直してくれたお礼も兼ねて。」
はなぽさんの提案はとてもありがたいものだった。俺はタダトモさんからこの世界のことを教えてもらうことにした。
少し話していると、はなぽさんが、どこからともなく飲み物が入ったマグカップを持って現れた。
レミルメリカにもマグカップはあるのか。
「ドイル殿、こちらをどうぞ。」
マグカップを手渡された。中にはオレンジ色の飲み物が入っている。これは……オレンジジュース?
「不思議ですか?これは私のスキル"クラフト"で作成したものです。私のスキルは『素材を対価にして物を精製する』というもの。先だって使用したプリズマリンなどもこの力で作ったものです。」