外伝:出会い3
実は当時、セレスティアの国内で複数の強盗事件が発生しており、強盗が私の父の領地付近で目撃されたため、兵士たちが派遣されて来ていたらしい。父が家に帰っていたのもその調査のためだったそうだ。
私を助けてくれた兵士の名前は知らない。お父様は十分なお礼をしたと言っていた。
そして、私は数日後に退院した。
退院のお祝いに、お父様が新しいぬいぐるみをくれた。
お母様はずっと手を繋いでくれていた。
退院したその日にお父様は「御礼を言いに行く」と言って、私をとても綺麗なお洋服に着替えさせて馬車に乗せた。
お誕生日の時に着るようなお洋服で、とても嬉しかった。でも、それ以上にもらったぬいぐるみが嬉しくて、私はずっとぬいぐるみを抱いていた。
着いた場所は王城だった。何もかもが大きくて、たくさんの人がいたことくらいしか覚えていない。お父様が言うには、注意も聞かずぬいぐるみを抱いたまま、お城の中を走り回っていたそうだ。
そのまま、私は王に面会した。
セレスティアの王、現国王ぐへへPの父親にあたる先代の王様だ。