結界を破壊した者の狙いは、ミコエル神殿で行われていた王国の主要人物の会談を妨害することにあったと考えられている。
俺は名前を聞いて驚いたが、はなぽさんによれば、会談をしていたのは、ミコエル教の異端審問官"火刑"のクリスエス、プロムナードというセレスティアの隣国から派遣された"ハガネノウサギ"の異名を持つゆかいあの使者 KAI の2名だったそうだ。
2人ともボカロ丼にいたメンバーだ。
「火刑ミコエル」は、何度か見たことがあったが、ここまでレミルメリカに影響があるとは。
神殿に侵入した魔物たちは、その2名と偶然礼拝に立ち寄っていた魔物ハンターらしき者たちによって討伐された。
しかし、戦闘の中、神殿の一部が破損し、2人はその修繕を依頼されてきたということだ。神殿は修繕が終わるまで立ち入り禁止になっており、それで俺が疑われたというわけだ。
「少し長くなってしまいましたが、ご理解頂けましたかな?」
はなぽさんとタダトモさんが言うには、転移の魔法が使える魔法使いのところまでは数キロほど歩かなければならない。俺は、この世界の情報を聞いてみることにした。