アナザーストーリー:異世界七夕日和14
「暴れたりねぇなぁ、足りねえよ。まさか"マケッツ"まで出張ってきやかるとはな。しかし、クリスエスさんになんて言やぁいいかなぁ。失敗しちまったしよぉ。」
さらに、姿が変わる。出てきたのは、はなぽさんの姿だった。
「別の手段を考えるしかありませんな。ですが、次に会った時には必ずリベンジしてみせますぞ。」
ドロリと溶けた姿がまた別の姿を形作る。
「この"擬態"の夕立Pの名にかけてな。」
そう言うと、夕立Pは湖の中へ溶けるように消えて行った。湖の横では、笹の葉が風に揺れている。
夕立Pが湖に姿を消した後、そのすぐ近くをタダトモさんが歩いていた。タダトモは協会の依頼をこなすため、湖のほとりにある森の小屋を目指していたのだ。
「ここか。」
依頼の内容は森の小屋の検査である。
簡単な依頼だが、検査士にはこういった依頼もわりと多い。ミライノートを発動し、小屋の耐久性を確認する。
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