はなぽさんは、クラフトを使用する際に鉱物のようなものを使っていた。つまり、はなぽさんのスキルを使えば……
「いくぞ、ごーぶすさん。"クラフト"」
俺は目の前に迫る毒の沼に向けて、はなぽさんのスキルを発動した。
ごーぶす、ライチョー隊長Pは"成レ果テ"を発動した後のことをよく覚えていない。かつて、プロムナードの街を毒で覆い尽くした。
あの時もそうだった。
戦争の最中、ごーぶすを含むセレスティアの軍隊は、プロムナードの街を包囲した。その時、街から離れた場所に設置されていた転移の魔法陣に気づかず、味方は敵の強襲を受けたのだ。
ごーぶすは、敵を食い止めるため、1人前に出て、撃たれた。魔法が羽根の一部を吹き飛ばし、ごーぶすは命の危機に瀕した。そして"成レ果テ"が発動した。
ごーぶすを中心に猛毒の沼が広がり、その毒は敵の進行を阻むばかりか、プロムナードの街に侵入した。だが、ごーぶすにはその記憶がほとんどない。毒は一度触れたものを滅 追尾する。それはごーぶすの意志とは関係ない。
何かのきっかけで、ごーぶすが止まるまで、成レ果テは全てを飲み込むのだ。
#ボカロ丼異世界ファンタジー