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アナザーストーリー:呪詛師の力1 

ドイルによって助けられたそらうみれいと春沢翔兎は、ミコエル神殿付近からさらに南下し、海からの水が流れ込む海水溜まりの湖のほとりにいた。ここまでくれば、毒の沼も追っては来れないだろう。

「ととさん、生きてる?」

そらうみれいの声に春沢翔兎が反応する。

「……ああ、なんとかね。」

息も荒く、声も小さい。どうやら毒は抜け切れていないようだ。そらうみれいの尾棘の毒はそれほど強いものではない。やはり、ごーぶすのスキルで生み出された毒を消すまでには至らなかったようだ。

「脚……動かないね。」

春沢翔兎の脚の一部が黒く変色している。痛みがそれほど無さそうなのは、そらうみれいの毒が多少中和しているからだろう。

「すまねぇ、えいさん。」

春沢翔兎は苦しそうだ。額には汗も浮かんでいる。そらうみれいは、春沢翔兎を救う方法を考えていた。医者に行くことができるなら、それが良い。

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