小屋の中に入り、奥へ進むと寝室に行き着いた。ベッドの上では、ごーぶすさんが目を覚ましている。
「迷惑をかけたようだな。」
はなぽさんと俺が部屋に入ると同時にごーぶすさんが話しかけてきた。
「ごーぶす殿、大丈夫ですかな?」
はなぽさんはベッドの横に立つ。
「記憶は朧げだが、身体は何ともねえよ。」
ピンク色の美しい羽根を震わせる。
「すまなかったな。あれが俺のスキルなんだ。」
ごーぶすさんは、こちらを見ながら謝罪を述べた。タダトモさんは、飲み物を取ってくると言って席を立った。ごーぶすさんは、自分のスキルについて語ってくれた。
「あまり楽しい話じゃねえんだけどな。迷惑をかけたからには説明しなきゃならねえだろう? 」
ごーぶすさんは羽根を広げてたたみ直す。
「疲れているでしょうし、無理をする必要はないですよ。」
聴きたい気持ちはあるが、まだ無理はさせられない。
「回復魔法を唱えてくれたのは、おめぇだろ?ドイルって言ったか。しかも、俺の"成レ果テ"を止めるとは大したもんだ。」