はなぽさんにはこちらからお願いしたが、レミルメリカに来て初めて契約を向こうから切り出された。これは忘れられない記憶になるだろう。
「おっと、ここで使うなよ。暴走したら事だからな。」
たしかに、先ほどのことを考えれば、ここでの発動は控えるべきだろう。近いうちにどこかで試しておきたいところだ。
「それで、お前らこれからどうするんだ?魔方陣はもう使えないぜ。」
そういえば、毒にやられてしまったんだった。ついでのことに、俺の魔法で掘り返してしまったことで、原型は留めていない。
「ごーぶすさんを襲った2人組の目的も気になりますし、一度クロスフェードに戻りたいですね。」
タダトモさんの言う通りだ。
「歩くにしてもクロスフェードはかなり距離がありますからな。」
さすがに基礎の魔法の本には転移の魔法はなかったしな。すると、ごーぶすさんが、思い出したように呟く。
「あ〜そういや、近くに剣闘師団と魔法師団が来てるんだった。あいつらに言えば何とかしてくれるんじゃねえか?」