特別編:祭りの期間3
ドアの外から声が聞こえた。
「ええ。いますよ。」
ドアを開ける。そこに立っていたのは、可愛らしい服装をした吟遊詩人。"雨乞いの歌"のこるんだった。
「どうしたんですか、突然。」
ユーリは、クロスフェードに来る前に滞在した街で、偶然、吟遊詩人こるんと出会った。突然声をかけられた時は警戒したが、どうやらこるんは、雨乞いの歌の実績を元に学園の推薦試験を受けるらしい。
「今日からはセレスティアもお祭りだから、ユーリさんと一緒に回ろうと思って。」
クロスフェードの街にはまだあまり詳しくない。こるんは、クロスフェードのことを良く知っている。
「構いませんよ。準備ができたらいきましょうか。」
森の戦姫。身分を明かすことのないリッカの姫と吟遊詩人こるんは、祭り囃子の響く大通りへと出かけていった。
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