アナザーストーリー:次なる目的地1
「お前に話すことなんて……何もない!」
夕立Pの周りに2体の機械人形が出現する。
春沢翔兎のスキル"ジオ"だ。
「これは、オートマタですか。」
夕立Pは興味深そうに機械人形を観察する。
「いけっ、"ジオ"。」
2体の機械人形が夕立Pを挟むように同時に殴りかかる。
「私に打撃は効きませんよ?」
機械人形の手は夕立Pの顔面と腹部を捉えるが、グニャリと形を変えた中に吸い込まれていくような形になってしまった。
「そんなこと分かってるさ。エイさん!」
春沢翔兎はまだ完全に回復しきっていない。それゆえに囮になった。そらうみれいは、機械人形が殴りかかっているうちに距離を取り、銃を構えていた。
「撃つ。」
そらうみれいの銃声が響く。発射された弾丸は、夕立Pへまっすぐに向かっていく。
「単調すぎますよ。"ライトニング"。」
夕立Pから稲妻が走り、機械人形とそらうみれいが発射した銃弾にぶつかる。機械人形はガクンと動きを止め、銃弾は爆発した。