「暗黒大陸への壁を越えた者たちは、少なくとも2人。ただ、私たちが捕捉しようとした時にはもうすでに姿を眩ましたあとでした。」
つまり、複数人いることは分かっているけど、どんな相手なのかすら掴めてないということか。
「ですが、魔族になった者たちも、元はレミルメリカにいた種族。私たちは彼らを見捨てることはできません。」
こういうところは、さすが大天使。ミコエル教の信者が多いのも頷ける。
「できる限りやってみますよ。俺もレミルメリカのこと好きになれそうなんで。」
少なくとも、はなぽさんやタダトモさんと一緒に小さな冒険をしたことは俺の中でとても楽しい時間だった。
「ありがとうございます。私たちもできる限りのお手伝いはしますから。」
介入できる範囲で最大限の尽力を得られるなら、それは願ってもないことだ。
「私からのお願いは、これだけです。魔族の存在をドイルさんに伝えておかないと、何かあってからでは困りますから。」
魔族と契約、契約か。元々、戦略ゲーより力で解決みたいなゲームが好きだったからな。
つい誰か参謀役が欲しいと思ってしまう。
悪い癖だ。