「そうですね。ここは、城門を入ってすぐの広場なんですけど、目の前の大通りをまっすぐ行くとノルド城に着きます。学園は城の近くにあるので受験を受けるときはそこに行きます。発行所は大通りの途中を曲がったところにありますね。」
どうやら街の構造は、大通りを中心に作られているみたいだ。"マップ"と"サーチ"があれば見つけることは可能だろうが、実際に聞いておくとおかないでは勝手がちがう。
「発行所に行ってから、物件探しですかね。」
不動産屋とかがあるといいのだが。
「空き家はたくさんありますけど、立地の良いところは家賃がかかりますから。でも、学園に近いのは便利ですよ。寮だと門限とかありますし。」
タダトモさんのように外ですでに仕事をしているなら、門限とかがあると厳しそうだな。
「ドイルさん、できましたよ。」
泡麦ひえ団長が巻物状になった紙を手渡してくれた。おお、重要な書類っぽい。
「これがあれば市民証は問題ないでしょう。あとのことは、ささらさんたちにお任せします。」
どうやら団長たちとはここで一時のお別れのようだ。
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