「ご丁寧にどうも。どうぞ、お座りください。タダトモさんから冒険者・魔物ハンターの登録をされたいとお聴きしました。」
タダトモさんが推薦してくれたのか。それにしても支部長が直々に出てくるとは驚きだ。
「失礼します。」
俺はソファに座りなおす。
「そうですね。できれば、登録をお願いしたいと思っています。」
onzeさんは俺の対面に腰を下ろした。
「タダトモさんは、あなたの実力なら冒険者や魔物ハンターとしてもやっていけると話していました。"あの"ライチョー隊長Pのスキルの暴走を止めたと。」
タダトモさん、いつのまにかそんな話までしていたのか。話すの大好きだな、あの人。
「一応、その通りです。」
嘘は言ってない。ただ、9割くらいはスキルの力であって、俺自身が何かをした気はしていないのも確かだ。
「それはすごい。将来、有望な若手は私たちも歓迎します。」
onzeさんの口調は穏やかだが、どことなく俺を試しているような雰囲気を感じる。俺のことを疑っているのな?たしかに、転生して年齢は若くなっているけど。
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