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気がつくと、先ほど倒れていた冒険者はどこかへ運ばれていた。

二階へ上がると今度は先ほどの応接室からさらに奥の部屋へと案内される。そこがonzeさんの執務室になっていたようだ。

onzeさんの部屋の作りは簡素なものだが、部屋の中央には来客用の上等なソファーが置かれていた。

「かけてくれたまえ。」

onzeさんに促されるまま、俺とタダトモさんはソファーに腰を下ろす。

「まず先ほどは本当に助かったよ。あの冒険者に変わってお礼を言わせてもらいたい。」

onzeさんは頭を下げる。

「お力になれたのなら何よりです。」

俺は素直にお礼の言葉を受け取った。

「先ほどの冒険者が目覚めたらこちらで少し話を聞いておこうと思うのだが、それよりも先にこれを渡しておこうと思ってね。」

onzeさんが出したのは市民証とは異なる一枚の赤いカードだった。

「それは、魔物ハンターの証じゃないですか。」

タダトモさんが驚いたような声を出した。あれ?さっき審査がどうのこうのって。

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