「またまたご謙遜を。あなたもさぞかしお強いのでしょう。」
しおまねきさんはクスリと笑う。なんだか含みのある言い方に聞こえるが、しおまねきさんは俺のスキルを知らないからな。
「ドイルさん、ドイルさん、この酒場には色んな情報が集まるんです。もしかしたら情報を集められるかもしれないですよ。」
酒場や街中で情報収集。ゲームの基本プレイでもある。
「たしかにそうですね。」
俺はタダトモさんに同意する。
「おや、タダトモさん、何かの調査依頼ですか?」
しおまねきさんはグラスを2つ準備を始めている。俺とタダトモさんの分だろうか。
「最近この辺りで冒険者が襲われた事件の調査です。えっと……僕はこの『エンドレスリピート』それからお腹も空いてるので、『チャンネー特製しおまねきディナープレート』をお願いします。」
タダトモさんがしおまねきさんの質問に答えるついでに注文した。
「俺も同じものを。」