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しおまねきはシェイカーの蓋をしめた。

「そして、2人目の被害者が出たのは、2日前。連日の被害はそう珍しくないと思いますが、実は学園に通っていたらしく。」

しおまねきはシェイカーを構えながら、かずPの方をちらりと見た。

「友達が襲われたんですか?」

タダトモさんが神妙な面持ちで聞き返す。

「同じ研究会に所属する先輩の人だったようですよ。冒険者登録をしているのは珍しくありませんから。」

かずPの先輩が襲われたのか。それは気に病むこともあるだろう。

「これで2人、もしかして昨日も何かあったんですか?」

2度あることは3度あるって言うからな。

「昨日は何も起こりませんでした。2日連続で、犯人も分からないと来れば、夜に出歩く人も減りますし、兵隊まで居ましたからね。」

しおまねきの手の中でシェイカーが揺れ始めた。雑多な音も多い酒場の中でシャカシャカという液体の混じる音が妙に耳に入ってくる。

「ただ少し気になることがありましてね。」

振り終わると、上の蓋を取り、2つのグラスに飲み物が注がれていく。

「どうやら犯人は、人ではないようです。」

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