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森の中にいる。

目が覚めたとき、最初に感じたのは草木の匂いと地面の柔らかさだった。

どうやら外にいるらしい。

まだ頭が少しクラクラしているが、辺りを見回してみる。

高く生い茂った木々、薄暗く遠くまでは見えないが陽の光がところどころ差し込んでいるのが見える。

周りを気に囲まれた小さな広場のようなところにいるらしいが、とても静かだ。

ここが森の中なら風で木がざわめく音や、動物の鳴き声、虫の音色が聞こえてもおかしくない。だが、何も聞こえない。周りには自分以外、誰も何もいないと思えるほど気配が感じられない。

「どこだ、ここ。」

わざとらしく口に出して、地面に手をついて立ち上がる。どうやら何かにもたれかかっていたらしい。すんなりと立ち上がることができた。

「なんだ、これ」

俺がもたれていたのは、白い箱のような形をした何かだった。腰くらいまでの高さでその上には何かが置かれている。

銀色の縁どりがされた"それ"を俺は何度も見たことがあった。

「これ、タブレットじゃね?」

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