「嘘はついてない。俺は別の世界から、さっきこの神殿の地下に転生したんだ。怪しい者じゃない。」
正直に言うしかない。嘘がバレたら後が面倒だ。
「どうにも信じられませんな。この神殿は、許可無き者は入れぬ場所、身分をあかせぬというなら捕まえて、使官殿に差し出すのみ。」
聞く耳なしってやつか。転生を知らないなら、信じてもらえなくても仕方ない。
やるしかないか。
アイテムボックスを確認する。
……………
アイテムボックス(1502/♾)
ドイルの契約書 1
ミコエルの契約書 1
TOMOKI++の契約書 1
白紙の契約書 1498
封印の鍵 1
……………
そういえば、TOMOKI++さんの契約書の内容を確認していなかった。ミコエルの力は大天使の加護、攻撃を防ぎ、魔法を撃ち込むならそちらの方が有利だ。
でも、今回はすでに先手を取られている。この石の壁が魔法でどうにかなるか分からない以上、どちらの契約書を使うのも賭けになる。
それなら……
神の力だ。試してみる価値はある。
「返す言葉がありませんか。それでは、捕獲することにしましょう。"クラフト"。」