「今度はこっちからいくぜ!」
俺は思い切り地面を蹴って、相手の方に向かっていく。
一瞬で相手との距離が詰まる。自分でも思っていたよりかなり早い。人間の限界を軽く超えているような気がする。
相手もその速度に驚き、何かを発動しようとした。だが、遅い。
「くらえ!」
相手の顔に向けて右拳の一撃を放つ。
魔法の発動が一歩遅かった男は何とか左腕でガードするも、身体硬化のかかった神の力は伊達ではない。
男は勢いよく後ろに吹き飛ばされ、そのまま先ほどの爆風で壊れていた椅子の残骸に突っ込んだ。
ドォン!!!
大きな音と共に残骸から砂煙があがる。
壊れた椅子の木屑が舞い上がったのがはっきりと分かった。
TOMOKI++さんのパワーに感謝だな。
さて、ガードもされていたようだし、あの一撃では倒せないだろう。
だが、このまま近寄るのは愚策。
ここはこれだ。
…………
"ミコエルの契約書"を使用します。
…………
遠距離から魔法で攻める!
そして、ミコエルの力を身に纏った俺は"大天使の加護"を発動した。