another story side ???-2
「ミコエル教の雨乞いの儀の曲の進捗はどうだ?」
男はメッセージで兵士からの報告を受ける。どうやら曲は完成まではしばらくかかるようだ。
「ふむ、ご苦労。あまりに早いようなら俺のスキルを使っても良かったんだが。」
こるんもうまく時間をかけてくれているようだ。
「その様子だとまだ儀式までは時間がありそうですね。」
どこからか別の声が響く。
「報告ご苦労。」
メッセージを解除した。
周りを見ると、どうやら執務室のような場所だ。部屋の真ん中に机があり、部屋の壁全体は本棚になっていて、所狭しと本が並んでいる。別の声は部屋に入ってきた人物のものだった。
「闇姫P……何の用だ?いや、越黒リタと呼んだ方がいいのか? 」
「ここでは闇姫Pで通しておりますので、そちらでお呼びくださいな。それにしても、この間はミコエル教に手を出すのは早いと言いながら、きっちり情報を集めているとは相変わらず暗躍がお好きですね。」
闇姫Pは、黒い衣装に身を包んでいる。こちらの世界ではゴスロリと呼ばれる服装に近いものだ。