アナザーストーリー side プロムナード4
同じ精霊と女神を崇拝していても、王の思想はより深淵を覗いているのだろう。
「そうですか。それならば、次に我々はいかがしましょう?」
藤杜は秘書官として問う。
「KAIさんからの報告では、セレスティアはトカゲアザラゴンの討伐等で忙しい様子。私たちはその間に、例の件に対処しましょう。」
そういうと王は部屋を出て行くために歩き出した。
「例の"暗黒大陸"からの手紙ですね。まさか、あのような手紙を信じるので?」
藤杜はかなり複雑な顔をしている。
「以前の戦争以来、失われた大陸とばかり思っていましたが、まだあそこに国があったとは。しかし、使者もメッセージも使わず手紙のみを魔法で送ってくるとは予想外でしたね。」
暗黒大陸。失われた大陸。
かつての戦争の中心地であり、広大な土地が焦土となった場所。
人は住めないと神々すら手を出さなかった場所に何者かかいる。
王は決断を迫られていた。
宝塔。彼はもう一つの名を持つ者。
称号:キマシタワーP。
プロムナードの王にして、"ゆかいあ"を統べる者である。