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アナザーストーリー side シルバーケープ7 

カァッ!

鳴き声と共に烏がナイフを弾いた。先ほどの烏が追いついて来たのだ。

「よく私の居場所が分かりましたね。褒めてあげます。」

突然、烏の周囲の景色が歪み、真っ黒なフードを被った女が現れた。

分かったのは偶然だ。ほんの少し、ほんの少しだけ空気が揺れただけだ。この女の隠形は白継のはるか上をいっている。

恐らく先ほどの空気の揺れはワザとだ。このくらいは感じ取れるだろうと試されたに違いない。

白継は寒気を感じていた。

「お褒めに預かり光栄ですよ。」

白継は警戒は無駄だと分かりつつ、いつでも梟になる、魔法を放つという準備を怠らなかった。すると、フードの女が告げる。

「そんなに警戒しなくても、ここであなたを殺したりはしませんよ。私を見つけることができたご褒美に見逃してあげます。」

楽しそうな声で話しているのは、すでに白継を取るに足らない相手だと認識したからだろう。相手がどれ程の力の持ち主かは分からないが、その気になれば白継など、そこに転がっている肉塊と同じようになるに違いない。

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