アナザーストーリー:団長の憂鬱4
「いいんじゃねえの?どんな奴かわかんねえから、こっちから出す奴との相性が問題ではあるけどよ。」
剣闘師団と魔法師団は、戦闘時には共に戦うことも多い。学園を守ると言う命令を受けているなら尚更その可能性はあがる。
「それなら、そっちの小金井ささらって奴を連れて、お前一緒に剣闘師団のところに来いよ。連れて行く奴をそいつに選ばせればいい。」
我ながらいい考えだ。
騎士と魔法使いはお互いに相性が良いと引き合うこともあるらしい。
「そんな適当でいいのですか?合同訓練ならば手続きを踏んで……。」
真面目か。
「ちがう、ちがう。訓練なんかしねえよ。だから、うちには今のところ女騎士は居ねえから、組む男を自分で選びに来いって言ってんの。」
学園に通う同級生を選べと言っているつもりなのになぜ合同訓練の話になるんだ。
「組む男を選ばせるなどと、なんという。そ、そんなお見合いのような色恋を戦の世界に持ち込むなど……。」
色恋の話はしてねえ。