アナザーストーリー:吟遊詩人5
「自己紹介がまだだったか。失礼した。私は顧問P。立花いな実は先ほど名乗ったな?こっちにいるのが闇姫P。あとは……はぁ、いくら顔を見せたくないとは言え、そこまで隠れなくても。姿くらい見せて……。」
顧問Pと名乗った人、人なのかどうか分からないけど。4人いたの?いつから?
もう1人と何かを話しているようだ。
「いや、失礼。もう1人がどうしても姿を見せたくないというので、名前だけの紹介になってしまうが、もう1人は雨傘P、ああ、rainydayと呼んだ方がいいか。さて、自己紹介も終わったところで本題に入ろう。」
顧問Pの声のトーンが下がる。
「吟遊詩人こるん。雨乞いの歌の創作を遅らせて欲しい。」
創作を遅らせる?
殺しに来たんじゃないの?
「遅らせるって……。」
何とか言葉を発する。
「そのままの意味ですよ。完成をもう少し後に伸ばしてください。」
立花いな実と名乗っていたフードの女だ。
「具体的には〜そうねえ、1ヶ月くらい後ろにして欲しいわね。」
闇姫Pが告げる。私にここで断るという選択肢はあるのだろうか。
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