「ところで、はなぽさんとタダトモさんはドワーフか何かなんですか?」
ステータスを確認したため、はなぽさんの種族が果樹族なことは分かっているのだが、これは確認だ。
「僕はハーフドワーフなんですよ。人間とドワーフのハーフです。ドワーフ族には、建築をはじめ、構築系のスキルを持つ人が多いので。」
スキルが遺伝にも関係するということだろうか?
「私はドワーフではないですよ。私は仕事をする時や、外を出歩く時には今の姿をしていますが、実際には果樹族という種族なので。」
秘密とかではないので少し安心した。
「はなぽさんは、果樹族の中でも珍しい"蜜柑"の果実ですからねえ。」
タダトモさんの言う通りなら、ボカロ丼に出てきていたあの姿なのか?
「今はお見せできませんが、また機会があればお見せしますよ。」
はなぽさんは笑っている。
「さて、ドイルさん、異世界から来たというあなたのために、もう少しこの世界のことをお話ししておきましょうか。」
レミルメリカの歴史、セレスティアという国の話、そして、セレスティアを除く5カ国の話。3人の話は尽きないのであった。