アナザーストーリー:"擬態"の者3
それもそのはず。これだけ本人と分からない声で話すことができるのであれば、悪用する方法はいくらでもある。
「また散財でもしたのか?貴様はいつも同じ過ちを繰り返してばかりだからな。」
クリスエスは情報屋として夕立Pに依頼をすることがあったらしい。お互いに知らぬ中ではないのだろう。
「も〜っ、ひどいなぁ、クリスエスさんは。こんな可愛い美少女を捕まえて貴様だなんて〜。」
またしても先ほどの女の声になる。
「しおまねき様、m-a様、こいつの正体は男だ。そして、この夕立Pは特異体質でな。」
クリスエスの言葉にメッセージの先から反応が返ってくる。
「クリスエスさん、そこから先は俺が自分でいいますよ。」
口調がこれまでのモノと異なっている。これが正体なのか?
「俺はたちやん、夕立Pの称号を持つ情報屋です。ちなみに、さっきまでのお遊びは、スキルではないので悪しからず。」
スキルではない?
では、魔法なのか?
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