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アナザーストーリー:選抜10 

「学園ですか。学園、学園、制服、制服のユキちゃん、ユキちゃんの制服。団長、行っても構いませんが、ひとつ聞いて頂きたいことが。」

発言の4割ほどは聞かなかったことにして、団長は話を続ける。

「なんですか?私にできることなら言ってくれれば王に進言してみますよ。」

命令とはいえ、一時的に魔法師団を抜けるのだ。小金井ささらも思うところはあるのだろう。

「ユキちゃん用の制服を作ってもらってください。あと、できればローブも。」

予想の右斜め上から、雷の魔法を打ち込まれたような気分だ。

「わ、わかりました。王には聞いておきます。えっと、ユキちゃんさんの服のサイズを聞いておいていいですか。」

ユキちゃんの制服に関する話が終わると、小金井ささらはユキちゃんを連れて部屋を出た。

楽に受けてくれたのはありがたいが、人選を間違えたかもしれないと少し思ったのは内緒にしておこう。魔法師団には少々変わった者も多い。
かくいう自分も人のことは言えない上に、その団のまとめ役を務めているのだからタチが悪い。

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