アナザーストーリー:招かれざる客13
そして、今の切身魚の手元にある魔道具などではそこまでのダメージは望めない。
しかし、諦めるわけにはいかない。ここは私の図書館だ。
「力ばかりが勝敗を左右するものではありませんよ。」
切身魚は魔法を唱え、夕立Pと同じ高さまで浮遊する。あの炎を何度も出されてしまっては、万に一つも本が焼けてしまうかもしれない。
「先ほどの凝固剤を使った時に、殺していれば何とかなったかもしれませんが、時すでに遅しですね。あなたをこの空間ごと消しとばしてしまえば、図書館は元に戻るのでしょうし。」
夕立Pは切身魚に向けて攻撃をしかけようとしている。空間ごと消しとばすと宣言するほどの一撃だ。
「あなたにこの図書館で好き勝手にさせるわけには参りません。"モノローグ"。すべての本を守る力を私の元へ。」
スキルによって手元に引き寄せられたものは一冊の本。
「あまり使いたくありませんが、私のスキル、モノローグにはもう一つの力がございます。」
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