アナザーストーリー:招かれざる客21
Zutqと書いてズク、ラングドシャPの称号を持つ男。セレスティアを中心に冒険者をしている氷魔法の使い手である。
「氷使いごときが、この夕立Pの炎を止められるものか。」
夕立Pの口から放たれた炎の熱線が一直線にラングドシャPに襲いかかる。
「おっと、鳥さん。そんな単調な攻撃じゃ、俺の氷は溶かせないよ?」
ラングドシャPは目の前に分厚い氷を作り出し、熱線を受け止めた。氷の中央に赤い穴が空いたが貫通するには至っていない。
「おのれぇ、そんな氷で。むっ、そうか、わざわざお前を狙わずとも。」
夕立Pは向きを変え、ラムドPと切身魚の方を見た。
「おいおい、そっちはダメだって、お前の相手は俺でしょ。」
ラングドシャPは氷のつぶてを夕立Pに向かって放つが、羽根を掠めたのみである。
「ラムドとやら、そこで切身魚を守っていては動けまい。くらえ、"ほのおのうず"」
まだ魔力が尽きないのか、再び炎が切身魚たちの方へ向かっていく。
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