ブラックレインは闇属性の攻撃魔法。広範囲に散弾のような闇の魔法を放つ。1つ1つの威力が低い代わりに避けることが難しい。
避けようとした春沢翔兎、そらうみれいにブラックレインがヒットする。本来ならばそれほどのダメージが入る魔法ではないらしく、両者ともブラックレインに当たることは覚悟していたようだ。
しかし、俺の魔法は威力がちがう。
「ぐぅぅぅぁぁぁ。」
「きゃあああああ。」
通常の魔法よりもなぜか威力が上がるのは、先の戦闘で経験済みだ。ブラックレインでダメージをおったところに、まだ威力の残るムーンゲイザーの爆発が迫り、今度は2人が爆煙に呑まれる結果となった。
「ふう、危なかったですな。」
ドイルが魔法を放っている頃、はなぽとタダトモは、プリズマリンで作った壁の中に隠れていた。スキルは間に合ったが、それでも防御が完全には間に合わなかったため、ダメージはある。
「すいません、はなぽさん。僕まで庇ってもらって。」
はなぽは左手を、タダトモは右足をそれぞれ負傷していた。動けないほどではないが、戦いの継続は難しかった。
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