ごーぶす、ライチョー隊長Pのスキル
"成レ果テ"
雷鳥という鳥を知っているだろうか。
夏は褐色、冬は純白と季節によって羽根の色が変化することで有名だが、このスキルは、まさしく世界の色を変える。雷鳥は、ドイルがかつていた世界では、絶滅の危機に瀕している。
その原因の1つは人間という種族が山に撒き散らしたゴミに混じる病原体、ウイルスによるニューカッスル病、寄生生物によるロイコチトゾーン感染などが引き起こされるためであると言われる。
ごーぶすのスキル"成レ果テ"は、まさに病原体を体内に取り込み、自らの技として昇華させた雷鳥の如きものである。このスキルは、自分の周囲に青紫色の猛毒を持った沼のようなものを発生させる。気化するものではないため空気中には蔓延しないが、触れると身体には猛毒が侵入し、激痛と共に死に至る。
この死は動植物、あらゆる物に等しく訪れる。だからこそ、ごーぶすはこのスキルを封印していた。セレスティアの草原にいれば、このスキルを使わなくて済む。そう考えていたのだ。