アナザーストーリー:異世界七夕日和4
「クリスエス殿、こちらの書類にサインを頂きたく……。」
外交官のm-aもぐへへPが不在の間は国内にとどまることになっている。
「承知した。m-a様、ファンド王の護衛の件はどうなりましたか?」
達筆な文字でサインを書きながら、クリスエスはm-aに尋ねる。
「泡麦ひえ殿が護衛で行かれるそうですから大丈夫でしょう。kentax殿は別件があるそうですが、代わりによだか殿を派遣すると。」
現在、しおまねきは情報収集のため、城にはいない。そのため、内政のほとんどはクリスエスが担っている。
「それなら安心して任せられそうですな。私はここ数日内政が忙しく、身動きが取れませんゆえ。」
今、クリスエスの願いを聞くなら、休みが欲しいとでも言うだろうか。疲労を取ってくれ、とでも言うかもしれない。
「ここ数日、あまりお休みになられていないご様子。お身体をご自愛ください。」
m-aはそう言うと書類を持って、部屋を出ようとする。そして、何かを思い出したように振り向いた。