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アナザーストーリー:異世界七夕日和8 

「リッカの姫。いったいどんな人なのかしら。」

リッカの姫、森の戦姫とも呼ばれる娘が、セレスティアの学園に入学する。そんな噂が世間に流れていた。こるんは、歌のネタになるかもしれないと思い、その姿を一目見ようと滞在先を突き止めたのである。

「それにしても、お姫様だって聞いていたのに、本当にこんな安宿にいるのかしら。」

こるんが辿り着いたのは、築何年経っているか分からないくらいの古くなった宿屋だった。貴族が宿泊するならもっと良いところがあっただろう。

こるんは不思議に思ったが、ひとまず中へ入ってみようと思い、入り口の木の扉に手をかけた。その時、ドアが急に開いた。

「少し出てきます。」

見えたのは女性の後ろ姿。髪の毛を頭の後ろでまとめた女性。その立ち姿は一目見ただけで、戦士のものだと分かる。皮の胸当てと動きやすそうな服装。手には扱いやすそうな長剣を持っている。

ドアの前に立っていたので、こるんは咄嗟に彼女を避けた。

「これは、失礼しました。」

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