なんだ、この青紫色の液体は。先ほどまでの草原が嘘のようで、まるで沼地のようになっている。明らかに毒のありそうな色だ。
「ドイルさん、逃げて!」
タダトモさんが大声で叫んでいるのが聞こえた。はなぽさんとタダトモさんは、すでにプリズマリンを解除し、青紫色の液体から離れた所にいる。
「それは、ごーぶすさんのスキル、成レ果テ、触れたら猛毒で死に至ります。早く避けてくだされ。」
はなぽさんも叫んでいる。
これがライチョー隊長Pと呼ばれたごーぶすさんの力か。炎で燃やしたり、風で吹き飛ばしてもいいが、飛び散ったり、爆発したりする可能性もある。危険すぎる。
「止める方法はないんですか。」
あいにく毒への耐性は持ち合わせていない。光魔法ならミコエルの特性で無効にはできるけど、明らかにこれは光とは無縁だろう。
「我々も噂では聞いていましたが、見たのは初めてです。止める術を知りません。」
はなぽさんですら知らないようだ。
「隊長本人が止めれば何とかなるかもしれませんが、肝心の隊長は……。」