アナザーストーリー:呪詛師の力6
kentaxが近寄ってくる。そらうみれいは警戒しつつも、春沢翔兎のそばを離れるわけにはいかなかった。
「水、あげる。」
そう言うと、そらうみれいはスキル"月ノ水"を発動する。そらうみれいの周囲に現れた水を見て、kentaxは驚いたようだ。
「これがマキエイさんのスキルか。すごいもんだな。この水は、飲めるのかい?」
そらうみれいがうなづくと、kentaxは水に手を伸ばして掬い取り、口に含んだ。
「これはうめぇ。最高だ。砂漠地帯で飲み干しちまってな。もし良かったらなんだが、部隊のやつらにも飲ませてやってくれ。代わりに、お仲間は必ず助ける。」
そらうみれいはもう一度うなづく。この状況では、魔法師団を頼る他ない。
「団長、連絡がつきました。まもなく到着します。"呪詛師"が同行しているそうなのでもう大丈夫です。」
one my self がメッセージを終えてやってきた。呪詛師。聞き慣れない言葉だが、広義にはシャーマンの一種である。信ずる神から時には悪霊にまで祈願し、敵を呪う魔法を発動して戦うことで知られている。
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