狭い空間で爆発が起こるとすれば……
1.火炎が伝播。
2.燃焼によって引き起こされる温度上昇によって室内の気体の体積が一気に膨張。
3.閉鎖空間の圧力が急激に高まる。
4.圧力に耐え切れなくなった弱い部分が割れ、そこから一気に高圧の気体が噴出。
こうなるはずだ。もし爆発しても横の壁は分厚くて硬い。とすれば、蓋をした上に力がかかって、蓋が飛び上がることになる。爆発しなければその時は燃えるだけで済む。
そして、ムーンゲイザーが発動した。
閉じ込めた毒の中で爆発が起こる。
ボンッという火種の音と同時に、閉じた空間からゴゴゴゴゴという音も聞こえる。
とすれば、ごーぶすさんの毒は可燃性のものだ。
「来る。」
大きな爆発が起こったことで、カタカタと蓋にした板が震えている。そして、次の瞬間、轟音と共に蓋が大きく浮いた。
「"フリージングコフィン"」
蓋が浮くと同時に俺は魔法を唱える。縦に起こった爆発は、外に出た瞬間、拡散する。それを氷の壁で止める。
さらに、俺が凍らせるのは、爆発ではない。爆発によって生じた"大量の気体"だ。
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