アナザーストーリー:一抹の邂逅1
王妃の生家へ挨拶にいくファンド王の護衛として、剣闘師団のよだかが選抜された。
団長であるkentaxが、アビサルの国境線で起きたとされる事件の調査にいくため、クロスフェードを出たためだ。
挨拶とはいえ、王家の婚姻に関することは大きなもので、剣闘師団に加えて、魔法師団の団長、泡麦ひえが直々に姿を見せている。
すでに王と王妃は、転移の魔法で王妃の生家の近くに来ているが、よだかは先遣隊として周辺の安全確認に出ていた。
剣闘師団は、魔法などで見つかることを防ぐ敵との戦いを見越して、気配で人や動物の姿を感じ取る訓練を受けている。
実はよだかは気配を感じ取ることに秀でており、それゆえに王の護衛にも選ばれていた。
「魔法の探査から逃れるような相手がいて戦闘になったらどうすりゃいいんだ。」
よだかは剣で草木を払いながら森を歩く。周辺はわりと拓けている場所のため、少し行くと広い道が見えた。
ここを抜けて何も引っかからなければ、安全確認も終了だ。
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