アナザーストーリー:一抹の邂逅6
王がこの道を通ることを考えると、恐ろしいことになったかもしれない。
「俺たち、妖精族はそういう気配に敏感なんでね。あ〜申し訳ないけど、俺はそろそろ行くわ。クロスフェードの組合に呼ばれてるんでね。」
ラングドシャPは蛇の魔物の死体を氷で固めて処理すると、茂みから出た。
「ラングドシャP、疑ってすみませんでした。あなたは強い。次はぜひクロスフェードでお会いしたい。」
よだかは、ラングドシャPの強さの片鱗を見た。剣闘師団は強さこそが信頼の証。
それがkentax団長の教えだ。
「そうですねぇ、"ただ意味も無く灰は風に流される"と言いますし。どこかでお会いすることもあるでしょう。"フリージングミスト"」
氷の礫がラングドシャPを取り巻き、よだかの視界を同時に塞いだ。
咄嗟によたがは目をそらした。その瞬間にはラングドシャPの姿は消えていた。
「もう行ったのか。ラングドシャP、ズクさんか。覚えておこう。」
よだかはそう言うと、ファンド王たちが待つ場所へと戻っていった。