アナザーストーリー:強さの果てに???
「どうなさいました?」
メッセージが来るなど、滅多にないことだ。
「獣を一頭捕獲されたとお聞きしたのでね。何をされるおつもりなのかと。」
メッセージ越しでも分かる楽しそうな声だ。
「我々はお互いの行動に不可侵なはずでは?Curiosity killed the cat .と申します。」
答える必要はないというのに案外饒舌な切り替えしである。
「あなたが殺したのはワニだったのでは?そもそも、一介の獣が我々を倒すことなどできますまい。ねえ?雨傘Pさん?」
雨傘Pと呼ばれたメッセージの先からは一瞬返答が止まった。
「さて、私はrainyday、しがない流浪のペンギンですから。」
トボけたような言い回しだが、その声の奥には言い知れぬ感情が込められているようにも聞こえる。
「あなたこそ、学園の方でこそこそと動かれているのではないですかな?先生、いや、顧問P。」
お互いに牽制し合うようなやりとりだ。