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アナザーストーリー:国境線の獣2 

待っているのはアビサルへ行くための国境審査だ。"決闘"を良しとする国であるため、基本的には武器でも何でも持ち込みは可能だが、入国のためには関所で名前を記録して、滞在期間を知らせておかなければならない決まりになっている。

「ぱるふ様、こちらへどうぞ。」

何とか順番が来たようだ。

「身分証をお出しください。それと、アビサルへの入国目的は何ですか?」

受付の獣人が聞いてくる。

「観光ですよ。」

そう言いながら身分証を差し出す。

「ぱるふ、おとしものP様ですね。それでは、滞在期間をお知らせ下さい。」

身分証を魔法でチェックされているのをぱるふはジッと眺めていた。

「7日間の予定です。」

ぱるふは、学園の入学試験を控えている。実はアビサルへは昔馴染みの知り合いを尋ねて来たのだ。

「それでは、手続きは終わりましたので、お荷物の確認を受けてください。あちらになります。」

手の先を見ると、少し先に数人が並んでいる様子が見えた。ここまで来れば、あと少しでアビサルに入れる。

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