アナザーストーリー:天を穿つ光柱5
「このモケケが天界までお連れします。」
どうやらモケケの魔法のようだ。
「私もお供します。」
桐エルが名乗り出た。
「私は儀式のその後を見届けてから戻ります。」
まきエルは、しばらくレミルメリカに留まるようだ。クリスエスとこるんはそのやりとりをじっと見ている。
ミコエルの身体が徐々に空へと上がっていく。すでに黒雲が空全体を覆っており、いつ雨が降ってもおかしくない。
民衆たちはミコエルの姿を少しでも目に焼き付けようと真剣な眼差しを向けている。
すぐにミコエルは黒雲に届いた。
「ミコだよーーーーーーー!」
空へと消え去る寸前に大天使ミコエルの声が響き、その声が聞こえ終わると同時に、空からポツポツと雨粒が落ち始めたのであった。