数時間も歩いてはいないはずだが、少し空が赤くなった気がする。もうすぐ夕暮れ時ということだろうか?
道中では、はなぽさんに"クラフト"の使い方を習ったり、タダトモさんからクロスフェードにある学園の話を聞いたりと、わりと楽しい時間を過ごすことができた。
「もうすぐ追いつきそうですよ。」
赤い丸が近づいている。
向こうも移動はしていたみたいだが、先ほどから同じ場所に留まっている。
「ふむ。もしかして戦闘中なのでは?」
よく見ると、少し先の場所に煙のようなものが見える。
「魔物が出たのかもしれないですね。」
タダトモさんの話を聞いて、そういえば、最近魔物の数が増えてるという話があったことを思い出す。
「とりあえず行ってみましょう。」
うまくいけば剣闘師団の戦いが見られるかもしれない。さすがに武器はゲームの中くらいでしか扱ったことがないからな。TOMOKI++さんのスキルが格闘系じゃなかったら使えていなかったかもしれない。
「そうですな。さすがにお手伝いするような必要はないと思いますが。」
はなぽさんの声に合わせて、俺たち3人は走り出した。
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